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昨日、久しぶりにオリーブオイルの試飲会に参加してきました。

コルディレッティという農産物生産者組合で行われているオリーブオイル鑑定士のレッスンの中で行われた、生産者からの話を聞ける試飲会です。

いらっしゃってたのは、
2018年オリーブジャパンのオリーブオイルコンテストで、
多田俊哉特別オリーブオイルソムリエ賞を受賞した
コスモ・ディ・ルッソという生産者でした。

とても人気な生産者なのですが、価値をわかってくれるところで販売する、というスタイルをとっているので、ローマでもなかなか手に入らない人気のオイルです。

私の受けていたレッスンの講師が、「日本人は食に関する関心が高く、いいものにはちゃんとした金額を支払ってくれるから、上質なオイルを生産する生産者は、イタリアよりも日本などの国で販売している」と言っていましたが、本当ですね。

(だから、同じコースの友人が日本に行ってビックリの記事はこちら。)

そして私もびっくり!コスモ・ディ・ルッソが日本で売ってる!



本当のことを言うと、逆にイタリアでは、長いオリーブオイルの伝統が逆に足かせになって、残念ながらなかなか上質のオリーブオイルが一般に浸透していない、というのが現実・・・

どうしてかというと、

1.毎日、大量に使うので、質より量を重視する。スーパーでも安売りしている

2.親戚や友人でオリーブオイルを作っている人がいるので、そこから買う習慣がある。

3.上質なオリーブオイルが、味も栄養素も格段にアップしていることを知らない!

というのが、主な理由だと思います。

言ってみれば50年前のイタリアワイン界と同じような状態なのです。

今でこそ、上質なイタリアワインは当たり前ですが、50年ほど前までは質より量で、昔ながらの伝統的な方法で作った農家のワインが一般的だったのです。上質なワインはフランスのもので、イタリア製はね、というような。

そんな中で、自分たちだってもっといいワインを作りたい、作れるはずだ!という若い醸造家たちが現れて、研究に研究を重ねて、本当に美味しいイタリアワインを生み出していって、今日のイタリアワインがあるのです。

オリーブオイルもイタリアはなまじ伝統があるばかりに、いまだに昔ながらの農家のやり方で作っているところが多いです。昔ながらが悪いわけじゃないけれど、最近の技術の進歩はやっぱりすごい。衛生面だって、全然違います。

それから、いわゆる偽装イタリア製オリーブオイル事件。生産量世界一のスペインの巨大大手企業が絡んでいるだけに、話はややこしいのですが、お金に目がくらんで、イタリア製という名前を売る小規模な生産者たち。

でも、もっといいオリーブオイルを作りたい、と頑張って工夫を続けている生産者がどんどん現れて、これまでとは全く違う上質なオリーブオイルがたくさん生まれています。

美味しいだけじゃなくて、栄養分だって、もっとすごい!天然のスーパーフードです!

まさにオリーブオイル・ルネッサンス!

このコスモ・ディ・ルッソもその一人。見た目は、こんな普通のおじさんですが、オリーブに関する話はとどまるところを知らず、時間が過ぎても熱く語ってくれました。

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本当は少し風邪気味で行くのを躊躇したのですが、行ってよかった!ものすごいエネルギーをもらって帰ってきました。

やっぱり、一生懸命やっている人のパワーってすごいですね。

そして生産者だけじゃなく、今のイタリアオリーブオイルにかかわっている人たちは、この上質なオリーブオイルを、ぜひ世界中に知らせたい、一過性のブームにしたくない!という思いで、みんな頑張っているのです。

コスモさんも熱いけど、聞いているみんなの熱意もものすごい。本当に、今、オリーブオイル業界の末端に携われていることがうれしくなっちゃいます。

なんといってもイタリアのオリーブオイルのすごいところは、700種類と言われる多様多種なオリーブの種類があるところ。700ですよ、700

それぞれの土地に根付いた品種で、さまざまな味わいのバラエティ豊かなオリーブオイルがあるのです。これは、世界でもイタリアのオリーブオイルだけの特色です。

だからこそ、オリーブオイルソムリエがおもしろいのです。どんなオリーブオイルを合わせるかで、お料理の味が変化するのです。

本当は、お料理を極めたいという一環で、大好きなオリーブオイルの勉強をしに行ったのですが、今ではすっかりオリーブオイルの奥の深さにはまってしまいました!

勉強すればするほど、偽物のオリーブオイルが蔓延しているという日本に、「上質」のイタリアのオリーブオイルを選んでほしいなって、熱く思っているのですから不思議です。ソムリエというより、まるでオリーブオイル大使になったような気分です。

残念ながら、確かに玉石混交ですが、本当に素晴らしい宝石のようなオリーブオイルも、日本にいながら手に入れることができるなんて、すごい話。

このオリーブオイルは、まさにそんな一本です。しかも、私の好きなイトラーナ種。刈りたての芝生のような緑の香りが清々しくて、苦みと辛味のバランスがちょうどいい感じ。そして、お魚に合わせたときのパワーが、素晴らしい!特に青魚の臭みを消してくれます。

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コズモのオリーブ畑は、ローマと同じラツィオ州でそんなに遠くない!と訪問をみんなで企画中。すごく楽しみです!